ポール・クルーグマン「クルーグマン教授の経済入門」

以前から読もうと思っていたけど文庫版が出るまで待つかと思い、ついこないだ文庫版が出ているのを知って買った。2回繰り返して読んだがそれでもまだ少し消化不良。特に「流動性の罠」のあたりとかは。

でも全体的には論理に飛躍がないし説明も明快なので、読みやすくかつ面白い。あと経済学っていろんな人がいろんなこと言ってるのね、とも思った。自分の理論が正しいかどうか、客観的に判断する手段がないので、少しでも正しそうな説であれば生き残ってしまうんだろうな。客観的に判断するには世界経済を実際に動かしてみるしかないけど、そんなことはまず無理な話だし。

最後に翻訳について。そのくだけたすぎた感のある口語訳には嫌悪感を持つ人も多いみたい。確かに自分ももう少し固めに訳してもらったほうが読みやすいかな、という気がした。訳者の山形浩生さんもあとがきで原文よりさらに多少くだけた感じにしたようなことは書いていたので、結果的にちょっと度がすぎてしまったのかもしれない。まあこの辺は好みの問題かも。

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